気仙で暮らし、働く

当事者として復興・まちづくりに携わりたいと移住した気仙での日々のこと、暮らしのことをつづります。

ゆるキャラはコートジボワールで流行るか

16位ー何となくほっとしつつも冴えない感じ。わが故郷の「えび〜にゃ」はいつもこのあたりをウロウロしている。そう、ゆるきゃらグランプリの話である。これは日本独特の子ども文化だとか世界には通用しないとか、いろいろ説明はあるらしいけれど、同感である(私は結構好きなんですけどね)。間違いなくアフリカ、いや、少なくともコートジボワールでゆるキャラは絶対流行らないだろう。断言できる。

なぜなら、コートジボワール人は能動的な遊びが好きなのである。学校や会議で椅子にじっと座っていることすら苦痛なのに、遊びでも目の前でゆるキャラがゆるゆると動いたり、ダンスするのをじっと見て何が楽しいのか理解できないらしい。コートジボワール人は自分たちが動くダンスであったり、歌であったり、サッカーであったり、ゴム跳びであったり、とにかく参加型が好きなのである。くまモンが目の前で踊ったとしても自分たちに踊らせろ、といって終わりだろう。それに、ゆるきゃらはしゃべらない。ゆるりと動いたって何を伝えたいか分からない。ウイか、ノンか、物事ははっきり言葉にして主張しないと分からないのである。

と思っていたら、土曜日、地元のスーパーに着ぐるみがいるのである。一瞬目を疑ったが、確かに洗剤メーカーの真っ白な水滴の形をしたマスコットの着ぐるみが、商品を勧めている。日本ならば、きゃーと近づいていって写メの1つや2つをとる女子高生がいるかもしれないが、客は一瞥をくれつつ、素通りである。フランスのメーカー、マーケティング方法、間違えているよと横目に見つつ、目を疑った。

店員がおそるおそる後ろから近づいて行ってぼこっと一発。それに水滴君がわーっとやり返したのである。客ではなく、店員がである。そうこうしているうちに掃除のオバちゃんがほうきでつついてみているのである。と思ったら、今度は客の子どもが近寄って来て今度はけりを一発。今度は水滴君がマーケティングそっちのけできびきび動いてやり返す。

なるほど、ゆるキャラだって、しゃべらせて、参加型にしてきびきびうごかせばコートジボワールでもウケルかもしれないーいや、ダメだろうな。そもそも、そんなのゆるキャラじゃなくなってるし。