気仙で暮らし、働く

当事者として復興・まちづくりに携わりたいと移住した気仙での日々のこと、暮らしのことをつづります。

目標はできないからたてる。

フランスのモットー「自由、平等、友愛」は有名だが、これにちなんでもとフランス植民地は、このモットーというか、目標を定めていることが殆どだ。

フランスについての言及はあえてさけるけれど、民族間の仲直りを政治課題とするコートジボワールは「団結、規律、仕事」で、本当に3大苦手科目、独立以降、一家族が独裁政権といわれて久しいトーゴも「仕事、自由、愛国」、同じく独立問題を抱えるセネガルは「一つの国民、一つの目的、一つの運命」だ。

我が身を振り返ってみても、小学校の頃には「今年の目標」を、大人になっても「業務目標」を毎年書かされているとおり、目標には、出来ないことを掲げないと意味がない。だから国だって出来ないことを出来るようになるために掲げるのだろう。

そこで、この看板の出現である。ガソリンスタンドを全国に展開するTotal社がこんな看板を街中にたて始めた。曰くー

Totalのお約束ー笑顔で、

「お客様の声に耳を傾けます」

「フロントガラスをお掃除いたします」

「オイル・冷却水レベルを確認いたします」

もう、私たちのガソリンスタンドに来るのは単なる偶然ではありません。

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ここでのガソリンスタンドは、油種入れ間違い、オイルと間違えて水を入れられたり、給油口のしめ忘れ、なんて日常茶飯事なので、それに気付き、改善できるように考えているとはすばらしい。どんなサービスが受けられるのか、早速行ってみた。

私「レギュラー、2万FCFAお願いします」

店員「はやく、給油口あけなさいよ」

(私、1ヶ月ぶりの給油でボタンを探せずもたもたしていると)

店員「ガソリン欲しくないの?」

(ようやく空くと)

店員「ほら、何入れればいいの?この車、4駆だから軽油ね?」

私「いや、4駆ですけど、レギュラーを2万お願いします。」

店員「それはおかしいわよ。4駆は軽油なんだけど」

私「嘘じゃありません。本当に、レギュラーです(車両登録票を見せて)。どうかレギュラーを入れてください」

店員「(ちらりと見て)ふん、変な車」

出だしで一気につまずき、もちろん、フロントガラス掃除、オイルレベル確認、いわんや笑顔が無かったことは言うまでもない。

目標は、出来ないから掲げるのである(不当表示防止法なんてないし、これが広告看板だということには目をつぶっておく。)