気仙で暮らし、働く

当事者として復興・まちづくりに携わりたいと移住した気仙での日々のこと、暮らしのことをつづります。

アビジャンは1日にして、何とかなる。

コートジボワール人に絶対かなわないなと思う能力がある。土壇場の突貫力で、何かにつけスタートダッシュは今イチ、でも最後に追いつめられてくるとものすごい力を発揮する。ワールドカップのコートジボワール戦が象徴するとおり、始めは必ず先制されてそこから頑張る、というのが通常のパターンで、会議にしろ、工事にしろ、何かにつけそうなのであり、実際、なんとかなってしまうのである。

道路プロジェクトでカウンターパートの道路公団と話していると、いや、予算も何も無いし、人もいないし、道路のメンテはなかなか出来ないんだよね。人はゴミを捨てまくるしさ。だから壊れないような技術がいいよね。信号とかはさ、自動的にずっと使えるようなのってないの?っという事になる。

いやいや、インフラは1日にしてならずで、ちゃんと計画をたてて、目に見えないけれど、定期的なチェックが大事なんだよと、説明するものの、それはコートジボワール人の苦手科目で、道路は穴でボコボコ、道にはゴミがあふれてしまうのである。

しかし、今日はアビジャンが一日にして変わっている。確かに昨日はあったはずの道路の大穴が綺麗に整備されていて、ごみも一切ない。街灯、信号もちゃんと機能している。それだけではない、空港から市内10km以上のメイン道路に隙間無くはためくトリコロールは青、白、赤ー。 

今日はコートジボワールにとって最も重要であるフランスのオランド大統領の公式訪問の日。昨日の夜から24時間体制で大工事、大掃除が進んでいたのである。政府にアポを取るのは不可能、国総出で突貫工事がなされた結果、1日にしてなんとかなってしまったのある。

だいたい半年に1回は国賓が来るから(前回は1月に安倍首相が来た時だった)、その度にこの突貫力が発揮される。ならしてみれば、定期的にメンテがなされていることになり、よけいな時間も使わないから、この突貫力もそれはそれで良いのかもしれない…。