気仙で暮らし、働く

当事者として復興・まちづくりに携わりたいと移住した気仙での日々のこと、暮らしのことをつづります。

出来ないなら他のドナーにたのむもん

私のメインの仕事相手の一つであるインフラ省と話し合いをしているときに、向こうがばっとはいたセリフに腹をたてない自分に気がついた。うーん、なかなかコートジボワール化出来てきている…

支援をする身で財布は最終的にこっちにあるとはいえ、こんなセリフは結構ある。南スーダンで「まぁ、ないよりましだけど」と言われたり、折り合いが付かない部分がでてくると、割とすぐに「じゃぁ、いいよ。他のドナーに頼むから」と、ひょうひょうと言ってくる。これは結構アフリカに共通していると思う。

ふと、自分が結構コートジボワールに慣れて来たなぁと(喜ばしく!)思うことは、こういったセリフにも腹が立たなくなったことだ(正確には、もう!とは思うんだけど、嫌悪感が全くわかなくなった)。コートジボワール人は、基本的にとりあいず、言うだけは言う、ダメだったらこちらが断れば良い、の精神なので、逆にここが私が日本の常識で腹をたてると、今度はコートジボワール側が私がなんで腹を立ててるのか分からないといった、混沌とした自体に陥ってしまう。これで何度が神経をすり減らした...

ということで、言葉尻にとらわれず、何が出来て何が出来ないかを一つずつ説明していく。そうやっていくと、大体一つくらいこちらが譲歩できる部分が見つかるし、向こうが何をしてほしいのかが分かってくる。今回はこちらが提示したプロジェクト開始までの期間をなんとか短くしてほしい、とのことのようだ。

コートジボワール政府の結構上のレベルの人たちのすごいところは、技術的な制約に加えて(例えば、1kmの橋は1年では作れないこと)や、行政的な制約(例えば、入札には8ヶ月かかること)を結構分かってくれる。そして最後に「難しい部分はあるけれど、私はコートジボワールの第1の見方として頑張りたい」と、決めゼリフをいうと大体満足して引いてくれる。向こうのはったりにはこっちも、はったりで勝負だ。

喜ばしいコートジボワール化、ただこれは日本でやらない様に気をつけなければ...