気仙で暮らし、働く

当事者として復興・まちづくりに携わりたいと移住した気仙での日々のこと、暮らしのことをつづります。

結婚できない

まずは私事から。5月4日でおかげさまで結婚丸5周年を迎えました.いろいろあった5年間でしたが、お互いに夢に向かって一つずつ経験、信頼を重ねられてきたと思います.これからも夫婦共々よろしく御願いします。

 

というわけで、ここの結婚事情を少々。一言で言えば「結婚できない」だ。

 

ー若者の不安定な就業形態、収入の少なさ、自由な関係…これは、日本ではなく、ここコートジボワールの「結婚できない」事情です。家族関係がかなり複雑かつ、最新の人口統計が1988年の状況ではあてになる数値はないけれど、結婚できない状況が広がっているらしい。たしかにうちの事務所のスタッフも6人いる男性スタッフのうち(全員が35歳以上だけど)結婚しているのは2人だけだ。

 

ただ日本と違うのは結婚できなくても子供が沢山いることだ。職業柄、履歴書なんかを見る機会が多いけれど「未婚、4児の父」「未婚、5児の母」なんてのはざらだ。事務所のスタッフも6人全員に子供がいる。

 

曰く、結婚は金がかかり、そして社会的な重みが強すぎるとのこと。数百万円単位のお金、数日にわたるパーティー、牛や鳥の進物、宝石、親戚との関係の強化など。不安定かつ低い収入ではこの支出に耐えられる人はそう多くない。それに扶養手当とか、相続とか社会サービスが浸透していない中は、市役所に届け出る結婚へのモチベーションもあまり高くないのかもしれない。

その一方でアフリカでは子供は繁栄の象徴で、特に都市部では未婚の子供にはほとんど抵抗はないーこれはここで暮らす前までは、懐疑的かと思っていましたが、本当なんです。子供は社会で大歓迎されているし、まぁ誰かは育ててくれる。

これも最近の中間層以上では「子供に良い教育を受けさせたい」と3人くらいが平均になっているようですが。。。

 

というわけで、結婚できなくても、社会は元気ですし、政府が結婚しろなんてもってのほか言いません.