気仙で暮らし、働く

当事者として復興・まちづくりに携わりたいと移住した気仙での日々のこと、暮らしのことをつづります。

そうじキャンペーン

毎月第1土曜日、アビジャンでは環境省が「自分のドアの前を掃こう!(balaie devant ta porte)」というキャンペーンを実施している。一昨日のこと、環境省と来週の打合せの予定を話していると、ぜひ活動を見て、その後のセレモニーに出席してくれないかという。どんな活動が興味があるし、付き合いもあるので2つ返事で了解する。と、出席するにあたってはぜひ挨拶をと、お願いされてしまった。

 

あわてて考えを巡らせて掃除にかけた日本のことわざや日本の文化について探してみる。ふと学校での掃除の取り組み(あれは外国でやっているのはほとんど見たことがない)が気になって、早速インターネットで学習指導要領を調べてみると、掃除は掃除そのものに加え、集団における自分の役割の認識、他の人のために働くこと、勤労の精神を養うことを目的とする、、、などと書いてある。これはちょうどいい。招待されている場所は内戦時代に最も激しい戦闘が行われた地区で、今でも社会を統合することが大きな課題になっている。掃除はきれいになって健康に良いだけでなく、社会のつながりも強くできますよ、と協同の重要さをかけた挨拶文を作る。こんなところで日本の学校教育を知るとは...付け焼き刃もいいところだが、ま、いい感じだ。

 

そんな訳で、家を出たのが朝5時半、6時に事務所を出発して、6時半に現地に到着すると。町のウラに入ったところで既に女性たちがほうきをもって働いている。ほんとに、どこの社会も生活を支えているのはなでしこたち、と思いながら活動を2時間ほど見て回ったあとで、セレモニーの場所へ。するとそこではまたもや固定概念を覆すことが!スピーカーから「掃除はいいぜ、みんなでほうきをもってそとにでよう!はこう、はこう、きれいになる!」と、ラップ調の音楽が大音量で流されたかと思うと、どこからかドラム部隊が登場し、それにあわせて女性たちがほうきをもって踊りだしたのだ。そして、なんともこれが様になっている。そのうち、近所の子供たちも集まっていつの間にか大ほうき踊り大会に。むしろ掃除をしていた時間よりもおどっていた時間が長いのは間違いない...

 

こんな熱気の後に日本の掃除の話なんか我ながらどうでも良くなってきていましたが、何もしゃべらない訳にも行かないので、まずは「皆さんの掃除と踊りにとても感銘を受けました。私も日本の踊りをお見せしたいところですが、皆さんほど上手ではありませんので、日本の掃除についておはなしさせていただきたいと思います」と一言。あ〜、これは踊ったら受けたこと間違いなしですが、芸無し、趣味無しの自分を恨みました.挨拶はそれなりに受けてくれました。。(と、思うことにします。。。)

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