気仙で暮らし、働く

当事者として復興・まちづくりに携わりたいと移住した気仙での日々のこと、暮らしのことをつづります。

マスコミと口コミ

NHKトップニュース以降、マスコミの世界でこちらはとんでもない事態になり続けているらしい。

・エボラ隔離地域で食糧難=往来制限、「餓死の瀬戸際」―西アフリカ(時事通信)

・エボラ熱拡大は「戦争」=感染封じ込めに6カ月超(時事通信、テレビ朝日)

・WHO、エボラ熱被害の大幅な過小評価認める(CNN Japan)

・「危険情報」重視 JICA退避は新型インフル以来(時事通信、朝日、日経)

そして、ついには「コートジボワールではパニック、狂気」(AFP通信)とまで出ていた。

いったいこれはどこの世界の話だ。この1週間を振り返っただけでも、私は人ごみで買い物し、野山をかき分けフィールドに行き、挨拶のハグをし、握手をし、笑い、みんな一緒の皿から手でご飯を食べている。至って普段通りの生活で、逆に色々心配いただくなかでのんきに暮らしているのが申し訳ないくらいである。

当のコートジボワールメディアといえば、政権側・反体制派を問わず、対策方法をきちんとのせているし、保健省が大手会社と連携して、ケータイにSMSでエボラ対策のヒントと、疑わしいときの連絡先を定期的に発信している。電化網は4割だけれどケータイ普及率は8割という世界なのでこれは結構的確な手段だと思う。

マスコミが混乱させている点といえば、引き続き政権側が「エボラはない」と言えば、反政権派が「実は隠されている」という報道をしたりすることだ。

いったい真実は何なのかしらと、コートジボワール人の同僚に「マスコミは色々言ってるけど、患者は隠されているのかな。これだけ隣と回りの国で発生しているし、基本、国境往来は自由だし」と聞くと。彼らは自信たっぷりに首を横に振る。

「マダム、マスコミは信用しないけど、コートジボワール人の「口コミ」は絶対だよ。僕たちはとにかくしゃべるから、隠せば絶対、口コミでばれる。だから、今、コートジボワールに患者がいないことは間違いないよ。」

ま、仕事も遊びも口コミ・口ききが100%の文化なのは間違いないし、多分、まだ、コートジボワールには患者はいないっぽいな。