気仙で暮らし、働く

当事者として復興・まちづくりに携わりたいと移住した気仙での日々のこと、暮らしのことをつづります。

世界は思ったよりぶっちゃけている

国際協力の世界にどっぷり浸かりながらも、私の視点は高校生くらいからナナメで、「本当は日本のためだった国際協力」とか、なんだか奇麗なことを言っていてもきっと各国の利権争いなんだ、と随分長い間思っていた(そして、結局これが修士論文のテーマにまでなるんだけれど、これは長くなるのでまた機会があれば。)

それぞれの国が税金を頂いて実施している以上、そういう事もゼロではないのは事実だし、だからこそ、意外に喜ばれる協力があったりすることもあるのだけれど、現場に来て、何よりも気がついたことは世界は意外にぶっちゃけているということである。

2月に1回位、ドナー会合なるものがある。普段はそれぞれがコートジボワール政府とやり取りをしている我が社のような組織が集まって、今こんなことやってますとか、誰か一緒にやりませんか、とか、一緒に政府に文句を言いましょうとか話し合って、情報を共有したり、戦略を練ったりするのである。

私もまちづくりやインフラづくりの会合に参加していて、これが想像と違って以外にぶっちゃけトークで、みんなが構想の段階から話を共有するので競合他社間の重複が避けられるし、うちが準備のための調査をやるから、誰か作りたい人、なんて事になったりして極めて実用的、有用なのである。

しかも、意見は普段とは違う視点が得られて結構面白い。一昨日の会合のときは、年率8%で車が増加しているにもかかわらず、毎日交通事故で死者が出るほど交通マナーが悪い状況をこのままでは放っておけないということで、EUがドライバー教育を提案するけど、ぶっちゃけ、あとはお金無いので誰かこれに予算をつけてやりませんか、ということがトピックになった。

世界銀行が研修をきちんとクリアしたら、予算をあげる方式がいいんじゃないか、と提案すれば、私もすっかり我が社の思考経路が身に付いているから、こんなのは、お金をあげるだけじゃなくてちゃんと、研修するための組織を強化した方が良いとか、お膝元フランスはいやいや、そもそも職業訓練としてきちんと教育カリキュラムに入れて行かなければダメだ、とそれぞれ言いたいことを言い合うのである。

一番地べたで見てみると、結構世界はぶっちゃけていて、悪くないと思うのである。